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再現答案 環境法

第一問
第1 設問1
 1 本件において問題となる廃棄物処理法(以下、法)
の改正法は、法15条3項から6項までの規定(ミニアセス)
、のことである。以下検討する。
 2 ①改正法の限界
(1) 市町村(長)の情報の不足
最終処分場の許可権者は、都道府県知事(法15条1項)で
あるため、地元市町村は、直接事業者から申請書の提出を
受けない。そこで、法15条5項で都道府県知事から市町村
長に対して、法15条4項の告示内容を通知するとしている
。4項では2項1号から4号までの事項しか告示されないので
、市町村への事業内容の情報提供が十分でなく生活環境の
保全上の問題を判断する資料に欠ける。
(2) 地元住民、市町村、との対話不足
 法15条5項は、市町村長に対する都道府県知事の意見の
聴聞を義務付けている。これは、許可権者への意見表明を
認めているが、事業者との対話のチャンネルが開かれてお
らず、事業内容についての理解を得る機会が与えられてい
ない。
 また、法15条6項は、地元住民への意見書の提出する権利
を与えている。これは、事業者との対話のチャンネルが開
かれておらず、しかも、書面という限定されたメディアで
のみ認められており、住民の理解を得る機会が限られてい
る。しかも、住民へは、告示のみの情報提供しかないため
、事業の実態把握が困難であり、施設の円滑な設置のため
の意見形成の基礎資料に欠けるといえる。
(3) 住民、市町村と事業者の対話の許可権者への反

 実際に行われた事業者と市民、市町村との対話内容が事
業者の申請に際して添付される資料として義務づけられて
いないため、許可するかいなかの判断に際して住民、市町
村の意見が反映される法的担保、機会がないことが限界の
1つといえる。
 3 ②条例手続の必要性
(1) 市町村(長)の情報の不足について
 条例①において事業計画者の地元市町村への送付を義
務付けることで、市町村が事業の全容の情報を得ることが
でき15条5項の意見表明のための基礎資料を得ることがで
きる。それによって地元市町村の十分理解をうる仕組みが
構築されるので、必要な条例といえる。
(2) 地元住民、市町村、との対話不足について
 条例②で、住民への説明会の開催を義務付けることで告
示によってのみしか事業の情報を得られなかった住民に、
事業者みずから情報提供をすることで住民の意見形成の
契機を提供し、対話に向けた準備を促すものである。ま
た、条例③地元市町村長、地元住民から提出される意見書
の受領によって事業者への直接意見する権利を与えられる
ことで、法15条5、6項の限界を克服できる。条例④は、
見解書の公表によって双方向での意見交換が可能であり、
住民等の理解を得る機会が拡張されるといえる。条例⑤で
はさらに意見交換を行うことでより問題点を明確化し住民
等の理解を得る契機となる。条例⑥では、上記の書面によ
る意見交換を踏まえて事業者主催の討論会を行うことで、
書面という限定されたメディアではなく、口頭という臨機
応変、微妙なニュアンスの把握することが可能な方法を採
用し住民等の理解を得ていく手法を採用している。
 以上のように、地元住民、市町村との十分な対話を確保
でき施設の円滑な設置に向けての必要な条例といえる。
(3) 住民、市町村と事業者の対話の許可権者への反映について
 条例⑦で条例①から⑥までの手続の状況の知事への報告
を事業者へ義務付けることによって許可権者の判断に地域
住民、市町村の意見を反映させることを法的に担保したと
いえ、必要性があるといえる。
第2 設問2
 1 住民は、有害物質が井戸水を汚染することで生命、
身体を害するとして、建設の差止めを求める訴えを提起す
る。根拠は、人格権(憲法13条後段)による。生命、身体
の健康は、人格的生存に不可欠といえるからである。
 2 「A県知事の許可を得ているし、廃棄物処理法の諸基
準を遵守して捜索するから問題はない」との主張について
 法の諸基準は、生活環境の保全を一つの目的としている
(法1条参照)と解される。よって、諸基準はかかる目的を
達成する手段といえる。そして手段は目的のために存在する。
 そうだとすれば、法の諸基準を満たしていたとしても、
目的を害するといえるときには、操業停止を含めた措置をと
る必要があると解するべきである。
 本件では、法の諸基準を遵守しているものの、有害物質を
含む汚水によって井戸水が汚染される可能性があるのである
。かかる状況でC社の主張を認めれば、住民の生活環境、健
康を害することになる蓋然性が高いのであるから、目的を害
することになってしまう。手段を遵守しながら目的を損なう
のは、本末転倒であり、法の趣旨を没却する。
 以上により C社の主張は失当であると主張する。 
 3 「有害物質を含む汚水漏出(①)、被害発生(②)、
因果関係の存在(③)は、住民側で立証すべきだ」との主張について
 民事訴訟の原則に従えば、差止訴訟を提起する原告側で
①②③を立証しなければならない。しかし、この原則を貫
くと当事者の実質的公平性を図れない結果となる。すなわ
ち、公害訴訟においては、公害をもたらす企業側に訴訟資
料が偏在し、知見、知識を有しているといえるからである
。そこで、有害物質を排出する側の企業側に①②③の立証
を課すべきである。
 仮に、上記主張が実質公平を図るために、行きすぎなら
ば、原告側で、②③を立証した場合には、①が事実上推定さ
れ、①の不存在について被告側で立証しなければならない
と解すべきである(門前理論)。②③について立証すること
は、原告側でも不可能とはいえない。そして、②③が立証さ
れれば①については経験則上推定されるといえる。加えて、
①については、被告側に資料、証拠が偏在しているのである
から、立証責任を転換しても実質的公平の見地から妥当といえる。
 以上により、C社の主張は失当であると主張する。
                           以上(4枚マックス)

環境法 
第2問
第1 設問1
 1 小問(1)
 土壌汚染対策法(以下、法)4条2項のB県知事の
調査命令に基づきCは調査しなければならなかった
といえる。
 Cは、本件土地にマンションを建設するのであるか
ら、「土地の形質の変更」(法4条1項)を伴うもの
である。
 そして、大規模の土地開発工事であるから、「対
象となる土地の面積が環境省令で定める規模以上の
もの」(法4条1項)にあたるといえる。
 そして、Cが都道府県知事に法4条1項にもとづき届
出をしたことによって、本件土地が「特定有害物質」
たるトリクロロエチレンによって汚染されているおそ
れがあるものとして環境省令で定める基準に該当する
認めるときにあたる。
 そこで、B県知事は、法4条2項に基づき、Cに対し
て指定調査機関Dに調査させてその結果を報告すべき
調査命令を出したといえるのである。
 2 小問(2)
 大規模な開発工事の場合、掘削等の土地の形質の変
更が行われることが多い。そこで、当該土地に存在し
ていた有害物質が、掘削等によって飛散する場合もあ
り、また、掘削された有害物質を含む土壌が他の土地
に不法投棄されることが多発し、新たな環境リスクを
生じさせていた。汚染された土壌は、目に見えない特
質を有し、かつ、ストック汚染であるため、ひとたび
不法投棄されると環境リスクの除去が困難となってい
たといえる。かかる不適正管理の防止の必要性から新た
に法は大規模な開発工事の場合を土壌汚染の調査の契機
とする制度を導入したのである。
 不適正管理の防止の為には、土壌汚染の調査の契機を
拡大し、法に基づいて情報を都道府県知事に集約し管理
する体制が重要である。そこで、法4条は、調査命令の
権限を都道府県知事に付与し、その結果を報告させるこ
とを義務付けたのである。
第2 設問2
  1 説明義務違反に基づく損害賠償請求
   Cは、Aに対して、説明義務違反として民法415
条にもとづく損害賠償請求を請求することが考えられる。
 売買契約の売主は買主に対して目的物について土壌汚
染があるかについての説明する義務を負っていると解さ
れる。
売主Aは買主Cに対して本件土地の土壌汚染についての有
無について信義則上の説明義務を負っていたのであるか
ら、本件売主Aがかかる義務を履行せずに売ったことは
債務不履行となり損害賠償請求できる。
2 瑕疵担保責任にもとづく損害賠償請求(民法570、566条)
Cは売主Aに対して瑕疵担保責任にもとづき損害賠償請求
をすることが考えられる。以下、検討する。
(1) 「隠れた瑕疵」
 ア 「瑕疵」とは、目的物が通常有すべき性状を欠く
場合をいうと解する。
 土地は、通常有害物質により土壌汚染されていないの
であり、土壌汚染があることは通常有すべき性状を欠く
場合にあたる。よって、本件土地はトリクロロエチレン
という特定有害物質によって汚染されており通常有すべ
き性状を欠くといえるので「瑕疵」があるといえる。
 イ 「隠れた」とは、通常の注意義務を有する買主の
注意をもってしても発見できない場合をいうと解する。
 本件土地の土壌汚染は、専門的な検査をしなければ確
認できないトリクロロエチレンによる汚染であり、買主
Cは通常の注意義務で発見できないといえる。
 よって、「隠れた」といえる。
(2)善意
 本件ではCは契約時において本件土地の土壌汚染につい
て知らなかったといえる。よってCは善意といえる。
(3)損害
 特定物売買契約においては、瑕疵が目的物に存在して
も現状引渡義務(民法483条)を負うにすぎない売主
は、瑕疵については損害賠償責任を負わないはずである
。しかし、それでは有償契約たる売買契約の当事者の公
平性に欠けることから、特別の法定責任として瑕疵担保
責任を負うことに解される。そこで、損害は、信頼損害
をいうと解される。
 本件では、40億の掘削費用まで請求できるか問題と
なる。
 本件では、本件土地は要措置区域に指定(法6条)さ
れ、Cは封じ込め措置をとるように指示(法7条1項2項)
されているが、マンションの分譲の円滑に行うために掘
削除去をしている。
 法7条2項は、掘削除去の偏重による多大な費用がか
かることからブラウンフィールドの問題による遊休地
の増加等の弊害を克服するため、都道府県知事が措置
、理由を示すことによって土地利用上の障害がないこと
をしめしたものである。そうだとすれば、知事の指示
に従うことによって土壌汚染のリスク対応は足りるの
であり、それ以上の負担を売主に負担させるのは公平
に欠く。
 そこで、本件では、封じ込めで足りるとされている
以上の費用負担を負わすべきではない。そこで、封じ
込め費用5億円が損害にあたると解する。
(4)566条3項
 損害を知ったときから1年以内に請求しなければな
らない。
 本件では、本件土地の汚染について判明したのは
、平成22年6月であり、そのときにCは「知った」と
いえる。そして、現在は平成23年5月であるから、1年
以内であり請求できる。
 以上のように、CはAに対して民法570、566条に
基づき5億円の損害賠償請求できる。
                          以上(4枚マックス)

再現の精度 90パーセント 大体表現できたと思う。第1問のほうは
      もう少し書けていたと思う。

本試験当日の感想
第1問設問1については、現場思考にちかいと思ったので、条文に執着して考えて書いた。
第1問設問2(1)については、書けばいいことがよくわからなかったので、自分なりに自由に書いた。
第2問は改正を聞く言い問題と思った。設問2で法8条を落としたのは痛い。
全体としては、簡単だったと思う。

    
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再現答案 刑事訴訟法

第1 逮捕①とそれに引き続く身体拘束の適法性
 1 逮捕①について
  逮捕①は、V女に対する殺人、死体遺棄事件(本件)を解
明するために、行われた強盗(別件)による逮捕であり、別
件逮捕として違法か問題となる。
  別件逮捕は、違法と解する。別件逮捕は、その後に本件
の逮捕が予定されており、厳格な身柄拘束期間を法定した法(
203条以下)の趣旨を没却すること、令状なく本件が逮捕
されるに等しく令状主義(憲法33条、199条)を没却するから
である。
 もっとも、別件逮捕の目的は、捜査官の主観的な意図であ
り逮捕時に客観的に明らかにするのが困難である。よって、
別件逮捕にあたるかはその後の余罪取調べの状況から判断する
べきである。そこで、余罪取調べの可否、限界が問題となる。
 余罪取調べは、任意捜査(197条本文)として可能である
と解する。黙秘権を十全化するため取調べ受忍義務は否定すべ
きであり、198条1項但書は逮捕勾留の効力が否定されない
ことを注意的に規定したものと解すべきだからである。
 限界については、令状主義の精神を潜脱したときに限界を超
えたとして違法になると解する。かかる場合には、別件逮捕と
して違法となる。
 限界の判断に際しては、①本件と別件の関連性②本件の証拠
の収集状況③取調べ時間④捜査官の主観的意図等の諸般の事情
から判断する。
 本件は強盗であり、別件は殺人死体遺棄であり、被害者もこ
となり関連性はない(①)。本件の証拠収集状況については、
メール①だけであり不十分であった(②)。取調べ時間につい
ては1日30分づつ本件について取り調べている(③)。Pの意
図としては、V女に対する本件を解明するため、部下に対して本
件以外の犯罪の嫌疑を調べさせるなど、本件の証拠不足から本件
で逮捕できないことから別件で逮捕しようとする意図が明らかで
あるといえる(④)。
 以上を総合考慮するとPの意図としては、本件を取り調べるた
め別件を利用して逮捕するものであり令状主義を潜脱するもとい
え別件逮捕として違法である。
2 引き続く身体拘束
 逮捕①に引き続き勾留されている。かかる勾留は適法か。
 逮捕と勾留は公訴提起に向けた同一目的を有し、不服申し立て
手続が逮捕に存在しないのは勾留の際に一括してチャックする
趣旨であることから、違法な逮捕に引き続き勾留も違法となる
と解する。
 よって、逮捕①に引き続く勾留は違法である。
第2 逮捕②とそれに引き続く身体拘束の適法性
 1 Pの指示を受けたQが逮捕しているが、Pは殺人死体遺棄
事件(本件)を解明するために乙を逮捕したいと考えていたの
であり、別件逮捕にあたるのか問題となる。
 別件は窃盗であり本件とは関連性がない(①)。本件の証
拠はメール①のみしかなく不十分である(②)。取調べ時間
については、平成22年1月15日以降一切本件について取り調べ
ていない(③)。Pの意図は、上述のとおりであるが、実際に
取り調べにあったのはQであり潜脱の意図がPと同様とはいえ
ない(④)ので総合考慮すると令状主義を潜脱するとまでは
いえないので逮捕②は適法である。
2 勾留についても、逮捕が適法であり、かつ、黙秘してお
り罪証隠滅のおそれ(60条1項2号)もあるといえるので勾
留は適法である。
第3 逮捕③とそれに引き続く身体拘束の適法性
 1 逮捕①にいう本件で逮捕③は行われており、再逮捕の
禁止に反しないか問題となる。
 再逮捕は、厳格な身柄拘束期間を定めた法の趣旨を没却す
るものであり、不当な蒸し返しにあたるので、原則禁止され
ると解する。もっとも、不当な蒸し返しといえない特段の事
情がある場合には、例外的に認められると解する。199条3項
も再逮捕を許容している。
 本件についての甲の「V女の死体を『一本杉』付近に埋め
た」旨を供述を内容とする上申書、供述録取書を得られてお
らず、本件についてあらたな証拠は発見されていない。そし
て、逮捕①の勾留の釈放後すぐに逮捕③に及んでおり特段の
事情はないといえる。
 よって、逮捕③は再逮捕にあたり原則どおり違法となる。
2 勾留についても違法となる。
第4 逮捕④とそれに引き続く身体拘束の適法性
 1 逮捕④は逮捕②が適法であるから再逮捕は問題となら
ない。
  そこで通常逮捕の要件をみたすか検討する。
  「相当な理由」(199条1項本文)があるか。乙のパソ
コンにBとZとの間にメール②-1とメール②-2と同様の
BがVの死体を遺棄したことに関する報酬に関するメールが
あり相当な理由をみたす。逮捕の必要性も認められる。よ
って逮捕④は適法である。
 2 勾留については、乙は逮捕後黙秘を続けており証拠
隠滅のおそれがあるので適法である。
第5 設問2
1 資料1について
 資料1について、メール①は「公判期日における供述に
代えて書面を証拠」とする(320条1項)にあたり原則証
拠能力が認められない。
 伝聞例外にあたるか検討する。
 メール①はBが作成した書面であり「被告人以外の者が
作成した供述書」にあたるので321条1項3号の伝聞例
外にあたるか問題となる。なお、メール①のBからA女へ
の送信については、Bが作成したままであり伝聞過程は
存在せず非伝聞にあたる。
(1) 供述不能
 Bはすでに死亡しており供述不能にあたる。
(2) 不可欠性
 甲と乙は共に黙秘しており、しかも、他に本件に関
連する差し押さえるべき物を発見できておらず、目撃
者もいない状況であるので、不可欠性もみたす。
(3) 特信状況
 A女がBから、Bが甲乙と一緒に甲の妻を一本杉付近に
埋めたというメールを受信した供述し、それをうけて
警察がしらべたところ実際にV女の遺体が発見されて
おり秘密の暴露があったといえ、本件メールのないよ
うには特信状況があるといえる。
 以上により、本件資料1全体として証拠能力が認め
られる。
2 資料2
(1)メール②-1については、Bが実際に甲乙と行
った死体遺棄について書かれておりで伝聞証拠にあた
り原則証拠能力がない。もっとも、321条1項3号によ
りメール①と同様証拠能力が認められる。
(2)メール②-2については、甲のBへの回答にす
ぎず、非伝聞にあたり、証拠能力が認められる。
 以上により資料2全体で証拠能力が認められる。
               以上(5枚マックス)

再現率 85パーセントくらい
    
当日の感想等 
     設問1がかなりむずかしかった。
     設問2については、答案構成段階では再伝聞
    も当然書くつもりだったが書き始めるところで
    考えすぎて混乱してしまいめちゃくちゃになって
    しまった。伝聞の趣旨を書いている暇もなく、
    要証事実の認定、非伝聞の論証も総てかけなか
    った。大失敗である。設問2で10点くらい
    ついてくれることを願う。死因になりうる。


再現 刑法 共謀ぬかすちょんぼ

第1 事例1における甲、乙、丙、の罪責
 1 甲の罪責
 (1)甲の乙の腹部を殴打し顔面を右ひざで蹴るなど
した行為(傷害行為A)は、傷害罪(204条)が成立す
る。
 乙の「身体」に加療1ヶ月を要する怪我を負わせており
生理的機能を害したといえ「傷害した」といえるからであ
る。
 にらみあいから乙に殴りかかっており喧嘩中といえるの
で、正当防衛等の違法性阻却事由は存在しない。
(2)甲の丙に対する丙の腹部等を2回蹴り、頭部を締め上
げた行為は(傷害行為B)傷害罪が成立する。
 丙の「身体」に加療約1週間を要する腹部打撲等の生理的
機能を害しており「傷害」を負わせたといえるからである。
 そして、甲は丙に胸を押されたあとに傷害行為Bにおよん
でいるが、「何だ、お前は」と丙に近づき攻撃を加えており
、防衛の意思はみとめられず正当防衛(36条1項)は成立しない。 
2 乙の罪責
 乙の甲に対する後方からその腰背部付近を右足で2回蹴っ
た行為とさらに数回蹴った行為は、下記丙の行為との一連の
暴行により加療約2週間を要する怪我をさせており207条に
より傷害の構成要件に該当する。
 ここで、丙を助けるために蹴る等の行為に及んでおり、正当
防衛が成立し違法性が阻却されないか問題となる。
 正当防衛の成立要件は、①急迫不正の侵害に対して②自己ま
たは他人の権利を防衛するため③やむを得ずした行為、である。
(1)①については、急迫とは法益侵害が現存し又は切迫して
いることをいう。不正とは違法をいう。
 本件では、丙が甲に傷害行為Bを負わされている状況が現存
しており急迫性が認められる。また、甲のかかる行為は違法である。
よって、①は満たす。
(2)②については、乙は丙を助ける意思とともに甲への仕返
しの意思、つまり、攻撃の意思を並存させており、防衛の意思
が認められるか問題となる。
 前提として、正当防衛の成立要件として防衛の意思が必要と
解する。「ため」という文言、防衛の意思があって初めて社会
的相当性を有する行為といえるからである。
 その内容としては、正当防衛は、緊急狼狽下での反撃行為で
あることに鑑み、急迫不正の侵害を認識しつつこれを避けよう
とする単純な心理状態をいうと解する。
 攻撃意思があっても、防衛するつもりがある場合には、急迫
不正の侵害を認識しつつこれを避けようとする単純な心理状態
が認められるので防衛の意思が認められる。
 よって本件の乙にも防衛の意思は認められる。
 そして、丙の生命、身体という法益を防衛するためなので②
を満たす。
(3)③は、必要性があり、かつ、相当性がある行為をいうと
解する。
 本件では、丙が頭を締め上げられており丙の生命、身体を守
るためには上記蹴る等の行為をとる必要性がある。
 また、まず最初は、腰背部を付近という比較的安全な部分を
蹴ったあと、それでも、丙を離さないために同様の箇所を数回
蹴ったのであり、丙が首という枢要部を締め上げられているこ
とからすれば相当性があるといえる。
 よって、③はみたす。
 以上により、正当防衛が成立し、違法性が阻却され傷害罪は
成立しない。
3 丙の罪責
(1)丙の甲に対する胸付近を強く押した行為は、暴行罪(2
08条)の構成要件に該当する。
 正当防衛は成立するか検討する。
 ア ①については、乙が甲に一方的に殴られ蹴られており更に
攻撃が継続されようとしているときであり、急迫不正の侵害が
現存しているといえる。よって満たす。
 イ ②については、乙を助けてやろうと思い暴行しており、防
衛の意思が認められる。そして、丙の生命、身体の安全という法
益を保護するためであり②もみたす。
 ウ ③については、乙が一方的に傷害行為をされており甲の攻
撃を止めるためには一定の距離を犯せる為にも胸付近を押す行為
は必要だったといえる。
 また、甲の暴行は傷害に至る行為であったのであるから、胸を
押す程度の行為は低度なものといえ相当性があるといえる。
 以上により正当防衛が成立し違法性が阻却されるので、暴行罪
は不成立となる。
(2)丙の甲に対する頭部を右手のこぶしで2回殴打した行為は、
乙の上記行為と一連の暴行により傷害を生じさせており207条によ
り傷害罪の構成要件に該当する。
 では、正当防衛が成立するか。
 ア ①については、丙は甲の手が離れるや乙に向かっていこうと
した甲を殴っているが、丙は乙に攻撃を加えようとしていたことと
評価できるので、法益侵害が切迫していたといえ違法といえるので
、①を満たす。
 イ ②については、甲が乙に対して攻撃を加えることを阻止する
ため上記暴行に及んでおり防衛の意思が認められ満たす。
 ウ ③については、再度攻撃を加えようとしている甲の攻撃をや
めさせるためには、上記暴行に必要性が認められる。
 また、頭部という枢要部を殴打しているが、乙に比べて体格に優
れ、普段から体を鍛えていた甲の攻撃をやめさせ乙の生命身体を防
衛するためには、相当性があるといえる。
 よって、正当防衛が成立し違法性が阻却され傷害罪は不成立となる。
第2 事例2における乙、丙の罪責
1 乙の罪責
(1) 乙の甲に対する左前腕部をナイフで切りつけた行為は、加
療約3週間を要する傷害を生じさせたといえるので、傷害罪の構成
要件に該当する。
(2)ここで問題となるのが、乙は上述のように正当防衛として反
撃行為にでていたので、それが継続していたとして量的過剰防衛
(36条2項)として処理するのか、それとも、すでに正当防衛は終
了しており、新たに別個の行為として評価すべきか問題となる。
 反撃行為が終了したか否かは、時間的場所的接着性、防衛の意思
、侵害が継続しているか、を考慮して判断するべきであると解する。
 300メートルしか離れておらず時間的場所的接着性はあるといえ
る。しかし、甲は形成が不利になり、この場から逃れようと思い全
速力で逃げ出しており、しかも、逃げだした後も車に逃げ隠れよう
としており侵害の継続はないといえる。防衛の意思については、甲
に面子をつぶされたと思って逆上して甲を痛め
つける意思をもって切りつけており防衛の意思はない。
 よって、反撃行為は甲が全速力で逃げ出したときに終了したといえる。
 したがって、ナイフで切りつけた行為は、あらたな傷害罪として成立する。
2 丙の罪責
 丙は乙の後方5,6メートルのところをついていきナイフで切
りつけた現場にいた。そこで、乙の傷害罪について共謀共同正犯
として罪責を負うか。
 共同正犯(60条)の処罰根拠は、相互に利用補充しあいなが
ら法益を侵害することにあると解する。そうだとすれば、共謀共
同正犯の場合にもかかる処罰根拠は当てはまるといえる。そこで
、①共謀(意思の連絡、正犯意思)②①にもとづく一部のものに
よる実行行為の成立、が要件となり成立すると解される。
 本件では、丙は乙が興奮すると何をするかわからないと知って
おり、心配になり追いかけている。そして「やめとけ、・・」と
叫び実行行為にでるのを止めようとしており、切りかかったあと
も乙を制止するため甲から乙を引き離しており、正犯意思が認め
られない。よって、①をみたさず共謀共同正犯が成立しない。
 よって、丙は傷害罪の罪責を負わない。
第3 事例3の甲の罪責
 1 甲がハンドルを急激に左に切って左方向に車を進行させ行
為によって乙は、頭部を強打し意識不明の状態になっている。か
かる行為に殺人未遂(203、199条)が成立するか。
(1) 実行行為
  実行行為の着手は、法益侵害の現実的危険性のある行為を開
始したときに認められると解する。刑法は法益保護を目的とする
からである。
 本件では、時速50キロメートルという高速度で急激にハンドル
をきれば、乙が車からふるい落とされ路面に頭などを強打し死亡
にいたる現実的危険性が認められる。
 よって、殺人の実行行為の着手があったといえる。
(2) 殺意
 本件では、甲は「乙が路面に頭などを強く打ち付けられてしま
うだろうが、乙を振り落としてしまおう」と思って蛇行運転を開
始しており乙を振り落として死亡にいたる認識がある。そして、か
かる思いからすれば乙が死んでもかまわないと認容していたといえる。
  よって、殺意も認められる。
 以上により殺人未遂罪の構成要件に該当する。
2 正当防衛の成否
 (1)①については、乙はナイフ落としたあとも「てめえ、降りてこい。
。車を止めろ。」などと言い法益侵害の危険があり、急迫不正の侵害があ
るといえる。
(2)②については、甲は乙から逃れるため、つまり、自己への侵害を防
衛するために、急激にハンドルを切る行為をしたのであり、防衛の意思が
あり、満たすといえる。
(3)③については、ガラスのドアをたたきながら侵害を継続する乙を
振り払う必要性は認められる。
 もっとも、乙はすでにナイフを車内に落としていたのでありそれを認
識していた甲は、生命の危険の及ぶ上記行為まですることは相当性を欠
くといえる。
 したがって、正当防衛は成立せず、殺人未遂罪は成立し過剰防衛にと
どまる。
第4 罪数
1 甲の罪責は、乙への傷害罪、丙の傷害罪、乙への殺人未遂罪が成立
し、併合罪(45条)になる。
2 乙の罪責は、傷害罪が成立する。
3 丙の罪責は、無罪となる。
             以上(7枚目の半分)
再現率 90パーセント 字数が本番より少し多いので、正当防衛の認
定が少し丁寧になっていると思われる。

当日の感想等 また、事実認定系かと思った。事例1の共謀の有無に
検討せず、当然ないとして207条でいったのは、まずいと思う。
あとは、まあ、平均くらいは書けているかなと思う。
簡単なようで書きにくいところのある問題だった。
無罪って。。。

再現 民事訴訟法 

第1 設問1
 そもそも権利自白には撤回制限効が生じる
のか。法律上の事項は裁判所の専権の範囲で
あることから問題となる。
 事実自白については撤回制限効が生じる。
以下その根拠を述べる。
 弁論主義とは訴訟資料の収集提出を当事者
の権利責任とする建前をいう。私的自治の訴
訟上の反映が根拠である。その一内容として
裁判所は当事者に争いのない事実は判決の基
礎にしなければならない(弁論主義第二テー
ゼ、裁判所拘束力)。そして、裁判所拘束力
が生じることによって相手方当事者には証明
不要効という利益が生じるので、一方的にそ
の利益を奪う撤回は原則禁止されることにな
るのである。これは禁反言も根拠とされる。
 そうだとすると、法律上の事項には原則裁
判所拘束力は生じないから撤回制限効は生じ
ない。もっとも、日常的法律概念のように当
事者が内容や効果を理解して 自白した場合に
は、禁反言の趣旨は及ぶといえる。
 そこで、かかる場合には、権利自白につい
ても例外的に撤回制限効が生じると解する。
 本件では所有権が問題となっており、日常
的法律概念といえるので例外にあたるといえる。
 よって、撤回制限効が生じる。
 ここで、撤回制限効の例外の①相手方の同意
②刑事上罰すべき行為③真実に反しかつそれが
錯誤によること、の3つにあたるか問題となる

本件では①②にあたる事情はない。③につい
ては、本件では、CはAからの「甲土地は、D
のものではなく、Aのものだ」と聞かされて
きたのを漫然と鵜呑みにしており、重過失があ
り錯誤に基づくとは言えないので③を満たさな
い。
 以上によりCによる権利自白の撤回は許さ
れないといえる。
第2 設問2
 1 独立当事者参加(47条1項)
  FはAに甲土地の所有権登記名義を得させ
るために、参加するのでAに対する2500万
円の貸金債権を被保全債権として被代位債権
をAの甲土地の所有権にもとづき所有権移転登
記手続請求として片面的独立当事者参加する
ことが考えられる。
 独立当事者参加が認められるためには、請
求の趣旨が両立しない関係が必要であると解
する。なぜなら、権利主張参加が定められた
趣旨は、紛争の1回的解決を図ることにあり、
非両立性があるとき紛争の1回的解決に適して
いるからである。
 非両立性の判断に際しては、実体法上の理
解が問題となる。そこで検討する。
 債権者代位訴訟は法定訴訟担当であり、債
務者の訴訟物の管理処分権が当事者適格の基
礎となる。債権者代位の事実上の優先弁済機
能、勤勉な債権者を保護する要請を重視する
ならば、管理処分権は総て債権者に移転する
と解し、債務者には管理処分権が残存しない
ため、他の債権者は当事者適格の基礎がなく
なるので、非両立の関係にたつことになる。
 私は、債権者代位は総債権者のための債務
者の責任財産の保全のための制度であること
から平等主義的要請を重視すべきと解する。
そうだとすれば、債権者が債権者代位訴訟に
着手しても管理処分権が部分的に残存すると
構成し、他の債権者もあとから債権者代位訴
訟をする当事者適格の基礎が認められること
になるのである。
 よって、管理処分権が残存している以上、
当事者適格はFにも認められ、両請求は両立す
るので独立当事者参加は認められない。
2 共同訴訟参加(52条)
 共同訴訟参加が認められるためには、「合
一にのみ確定すべき場合」であることが必要
となる。「合一にのみ確定すべき場合」とは
、参加するものに①当事者適格があること②
判決効の拡張があること、の2つの要件が必
要であると解する。共同訴訟参加は当事者と
して参加するものであるである以上、①が必
要であり、紛争の一挙的解決の要請から②が
あってかかる要請を満たすからである。
① については、前述のように管理処
分権が残存している以上、Fに認められる。
 ②については、債権者代位訴訟は債権者が
法定訴訟担当となるので115条1項2号により債
務者に既判力が及ぶ。そして、他の債権者も
債務者に判決効が及ぶことによって手続保障が
及んでいるといえるので、判決効が反射的に拡
張されると解される。よって、他の債権者たる
Fにも判決効の拡張は及ぶ。
 よって②も満たす。
 以上により、Fは共同訴訟参加ができる。
第3 設問3
 1 Mの本訴請求の認諾と中間確認請求を放
棄する旨の陳述がどのように扱われるかは、
両請求が固有必要的共同訴訟(40条)にあたる
か、通常共同訴訟(38条)にあたるかによって
決する。そこで、これらの区別基準が問題とな
る。
 両者は「合一にのみ確定すべき場合」(40条
1項)にあたるかで区別される。訴訟物の管理処
分権の性質という実体法的観点に訴訟法的観点
を加味して判断すべきである。
(1) 本訴請求
 ア 実体法的観点
  本訴請求は、被告側がLとMに対する所有権
にもとづく土地明渡請求である。明け渡し債務
は不可分債務(民法430条)にあたり、債務
者1人に対して請求することも実体法上可能であ
り、通常共同訴訟にあたると解される。
よって、本訴請求を認諾することはできることになる。
(2) 中間確認請求
 一方、この請求については、共有地の処分は
実体法上、処分行為にあたり(民法251条)
全員で行わなければならなので固有必要的共同
訴訟にあたり、放棄の陳述は無効となる。
                 以上(6枚目半分)

再現率 90パーセント
  
当日の感想等 設問1、とくに設問2で熱くなって
       書きすぎて、設問3が途中答案になっ    
       てしまった。設問1,2はアル程度できていると思うので、平均は割らないと思うが残念。

会社再現 泣き まずいぜ

第1 設問①について
1 本件自己株式取得の効力
 本件自己株式取得の効力の検討にあたって、
前提として本件自己株式取得に関する瑕疵を述
べる。
 本件自己株式取得は特定株主からの取得にあ
たる(160条以下)。その場合、通知には自己を
加えたものを株主総会の議案とすることを請求す
ることができる旨を通知しなければならない(1
60条2項、3項)が甲はそれを怠っており、違法
がある。また、買い取られる特定株主は株主総会
で議決権を行使できない(160条4項)が甲は
議決権を行使しており違法がある。さらに、16
0条1項の株主総会の議決は特別決議(309条2
項2号)が必要であるところ、甲が議決権を行使し
たことによって、わずかに出席株主の議決権の3分
の2をかろうじて上回る賛成が得られたのであるか
ら、特別決議を満たしておらず、株主総会に特別決
議に欠訣があるといえる。
 以上を前提に、本件自己株式取得は、効力を検
討する。
 自己株式取得は株主総会の特別決議が必要なと
ころそれが欠訣しているにもかかわらず、自己株
主を取得しているが、自己株式の取得については、
多数の利害関係人が生じる恐れがあり取引の安全
を重視すべきであること、株主総会は会社内部の
手続にすぎないこと、から株主総会に欠訣があっ
て有効と解すべきである。
 もっとも、相手方が株主総会の欠訣を知りまた
知りうべき場合には、取引の安全を重視して相手
方を保護する必要はないので、民法93条但書を
類推適用して例外的に無効を主張できると解する
。会社の意思と代表取締役の表示のあいだに不一
致がある点で心裡留保に類似しているといえる点
に類推の基礎がある。
 本件では、Bは株主総会に出席しており議決権
を行使した本人であるから、株主総会の議決数が
満たされないことを知りまたは知りうべき場合に
あたるといえる。
 よって、民法93条但書の類推適用により、本
件自己株式取得は無効になると解する。
2 甲社とBとの間の法律関係
 無効であることを主張できるのは、甲社からのみ
でBからは主張できないと解する(相対的無効)
。株主総会の特別決議は会社の利益のために存在す
るのでその瑕疵の主張は会社にのみ認めればたり
、相手方はむしろ有効を望むからである。
 そうだとすれば、甲社が無効を主張した場合には
、Bに対して25億円の不当利得返還請求ができる
。Bは甲社株式250万株の返還請求ができる。
第2 設問②
1 828条1項3号が自己株主処分について、無効の
訴えによってのみ無効を主張できるとしている。
そこで、本件自己株式処分に無効原因があるか検討
する。明文なく問題となる。
 828条が訴えによってのみ無効の主張を限定した
趣旨は、取引の安全、法的安定性、を図ることにあ
る。すなわち、一般原則から無効はいつでも誰から
でもいかなる方法でも主張できるはずである。しか
し、会社をとりまく環境においては、多数のステー
クホルダーが存在し取引の安全、法的安定性を重視
しなければならないということからである。
 そこで、無効原因とは、重大な法令、定款違反を
いうと解する。以下検討する。
2 
 本件自己株式処分は特に有利な金額で処分される
ので株主総会の特別決議(199条2項3項、201条1
項、309条2項5号)が必要である。
 にもかかわらず、本件自己株式処分の相手方たる
Zが議決権を行使かろうじて議決数を超えたのであ
る。Zの利益と甲社の利益は相反するため、Zは特
別利害関係人にあたるため、かかるZが議決権を行
使し議決された株主総会は重大な法令違反といえる
か。
 831条1項3号は、株主総会における特別利害関係人
の議決権の行使を禁止しておらず、議決権を行使で
きることを前提にしており特別利害人の議決権行使
はそもそも適法といえる。
 よって、Zが株主総会で議決権を行使したことを
もって重大な法令違反とはいえず無効原因とはなら
ない
3 314条違反
 Dの「処分価格を市場価格の80パーセントと定
めた根拠」についての質問に、Cが拒絶し説明しな
かったことは314条に反しないか。そして、違法とす
れば無効原因となるか。
 314条は、説明義務を定め株主に質問権を付与して
いる。
 もっとも、例外的に、本条但書の事項にあたる場
合には義務は生じない。
 本件では上記質問は処分価格決定の根拠であり第
2号議案にかかわり株主総会の議案にかかわるとい
える。また、説明することにより株主共同の利益に
反するとはいえない。
 よって例外にあたらず、説明しなかったことは314
条に反する。
 そして、質問権は株主総会において株主が議決権
を行使するための権利であり、議決権は株主にとっ
てもっとも重要な権利の一つである以上、その適正
な行使を侵害するものである。よって、重大な法令
違反となると解する。
 以上により、本件自己株式処分は無効である。
第3 設問③
1 甲社は、Cに対して423条1項に基づき損害賠償
請求することが考えられる。
 「任務を怠った」とは、法令または定款に反する
ことをいう。
 本件でCは任務懈怠があるか検討する。
2 内部統制システム構築義務について
 本件でCに内部統制システム構築義務違反がある
か。
 甲社は大会社であり、Cは内部統制システム構
築義務(362条5項1項6号)を負う。
 本件では、粉飾決算が従業員によってなされている
が会計監査人でさえ見抜けない巧妙な手口でなされ
たもので甲社の内部統制体制には問題がなく、義務
違反はないといえる。また、C架空売り上げを見抜
けなかった過失もない。
 よって、内部統制構築義務違反はない。
3 本件自己株主取得および本件自己株式処分(以
下、取得処分)について
 取得処分を一体として、任務懈怠といえないか。
 Cは甲に善管注意義務(330条、民法644条)
を負う。そこで、取得処分が善感注意義務に反する
か問題となる。
取得処分は甲社の経営を立て直すために行われてお
り、任務懈怠を判断するにさしては、経営判断の原
則の適用があると解される。
 会社の経営判断は、つねにリスクを伴うものであ
りそれによる生じた損害を役員等の責任とすると経
営を萎縮させかえって会社の不利益となる。そこで
、同種の業界の通常の取締役の知識、知見を基礎に
して①情報の収集検討の過程②①を基礎にして判断
結果に著しく不合理な点がある場合には、善感注意
義務違反となり任務懈怠になると解する。
 本件では、乙社と資本関係を強化し甲社の販売力
を強化されるために取得処分をしているが、乙社は
、本件株式処分により株式を取得後1ヶ月と少しとい
う短期間で50万株を売っており、真摯に資本提携
し甲社と協力する意思を有していないといえる。か
かる乙社の意図について十分な調査をせずに取得処
分をおこなっており①において著しく不合理といえ
る。
 よって、取得処分について任務懈怠があったとい
え、Cは損害賠償責任をおうといえる。
              以上(6,3枚)

再現率 90パーセント 最後に損害の具体的額の認定ができなかったところなど、よく再現できている戸思う

当時の感想等 なにを聞かれているのがよくわからなかったので、構成に1時間ちかくかかった。財源規制を忘失するなどミスも多く、評価は厳しそうである。
  
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